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「つうしん」No.4

《 元入所者5人が岡山地裁へ民事訴訟提訴 》

 裁判は9月(水曜日)に始まります。傍聴に行きましょう!

 7月11日、津山二葉園の元入所者5人が原告となって、元指導員と社会福祉法人菜花の里を相手に、虐待や強制労働に対する損害賠償として、一人当り1100万円の支払いを求める訴訟を岡山地裁に起しました。

 提訴後、記者会見に、原告の一人が同席し「ためらいはあったが、誰か先頭に立たないと先に進まない。指導員に罪を認めてほしい」と話しました。

 元指導員は事実を一切否定しています。昨年12月には「津山二葉園と元指導員を守る会」が発足し、署名活動をやっています。こういうことは被害にあった元入所者たちにとって、断じて許せないことです。

 訴状の最後の文章を読むと「当事者が声を上げるしかない」という気持ちに至った原告たちの思いが伝わってきます。

 「…上記虐待のうち、一児童に対する労働酷使の点について、平成14年10月11日児童福祉法違反により刑事告発が行われた。刑事告発においては被告らによる被害を受けた児童が10名以上いるにもかかわらず、公訴時効との関係で過去3年間の被害者1名に限定して告発せざるを得なかったこともあり、原告らはこのまま被告らが過去の虐待行為をあたかもなかったかのように自己を正当化することに耐えられない。そこで、ようやく自分の声で、被害を被害として訴える勇気を持つことのできた原告らが卒園生の声を代弁しつつ、本訴えに及ぶ次第である。」

《 原告からのメッセージ 》

☆Tくん(支える会へのメール。送受信者の了解を得ています)
 「正直言って、オレは「友人」を信じることができません。

  今でも嫌悪感すら抱いて生きています。支える会に入っても、それを払拭できずにあまり   言いたいことも言わないで黙って参加していました。

  しかし、ようやく提訴してくれたことにより「大人」を信じてみようという気持ちになり、   少しだけど気持ちが楽になったのは事実です。

  ○○さんも忙しいかと思いますが、俺たち原告の為、又これからの養護施設の為に力を   貸してください。お願いします。」

 ※)Tくんは高校3年間、362日、パン工場で早朝、夜、土日働かされました。
   夕方から翌朝まで徹夜で働いたこともあるそうです。

☆Yくん

 「長年(15年間)にわたり、お世話になった元園児の一人として、今回裁判を起しました。   僕は中学2年の時に二葉園の生活に耐えられなくなり、夏の帰省時に父親と祖母に対して   全てを話しましたが、泣きながら同情はしてくれたものの、「よし、引き取ってあげよう」   というセリフは言ってもらえませんでした。(要するに育児放棄されました。)

  そして、結局、18歳まで二葉園にお世話になりました。内職、パン屋、暴力、言葉の   いじめ、生活の束縛、数えればキリがないくらいの出来事がありましたが、僕はそれが   「当り前の生活」だと思い、ひたすら、施設の決まり事に従い生活を送りました。

  そして、今日、こうやって施設兼代表の方を相手どり訴えさせて頂いていますが、現在、24歳になる自分自身のことをここまで育ててくださったことに対しては感謝してもしきれないくらいに思っています。

  しかし、数多くにわたり元園児の人たちにしてきた罪、世間では認められないようなことなどにおいては、ちゃんと罪をつぐなって欲しいと思います。
  逃げたりしないで、本当に起きていた出来事を認めてください。裁判を起すにあたって一言、偽りのない自分自身の気持ちを述べさせて頂きました。

「新しい出会いや反響があった

  7.12.経過報告集会・講演会

 7月12日、津山で「津山二葉園の虐待と強制労働を考える経過報告集会・講演会」を開きました。これは二葉園での子どもたちへの人権侵害の事実を多くの人に知ってもらい、裁判の支援をお願いするために開催されました。

 当日は40名の参加があり、質問や意見も次々に出て、中身の濃い集会になりました。

 はじめに、川崎弁護士から詳しい経過報告があり、「被害にあった子どもたちは精神的に深い傷を負っている。いまだに後遺症に苦しんでいる。心のケアと支援が必要だ。原告たちは最初はためらいと、仕返しをされるのではという恐れの気持ちがあったが、この1年間の関わりの中で少しづつ変ってきて、一歩前へ踏み出すことができた。一人でも多くの人に関心を持って欲しい」と話されました。
 講師の佐々木さんは「自分が自分であるために」というテーマで、3歳から16歳まで過した「生長の家 神の国寮」での体験や現在係争中の裁判支援活動について話しをされました。…(中略)…子どもたちが人間不信になる前に助けてやりたい、そんな思いで書いた本「自分が自分であるために」は大きな反響があり、千葉の「恩寵園の子どもたちを支える会」や多くの人との出会いができ、裁判支援活動が広がるきっかけにもなったそうです。(略)

会場から次々に質問や意見が出ました。

Q.今まで放置していた行政の責任は問うのか。
A.裁判の中でそれは出てくるかも知れないが、今はまず元指導員と法人を訴えた。

Q.勝ち負けにこだわらず、心のケアを大切にしたら?
A.心のケアはもちろん大切だ。

  しかし、社会主義を実現するために裁判はぜひ勝ちたい。

Q.職員は子どもたちを助けなかったのか。
A.職員の中には子どもたちを助けようとした人が何人もいる。
  私たちは基本的には職員も被害者だったと考えている。

(略)

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